家族の介護保険を申請する場合の注意点2つ

一般社団法人マイライフ協会代表理事 行政書士 ファイナンシャルプランナー(AFP)
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家族の介護保険を申請する場合にどのような注意点があるのでしょうか。
介護保険を申請する場合の注意点を2つ説明します。
2018年3月時点の法律制度に基づいて説明します。

1.介護保険の要介護認定の申請方法

介護保険サービスを利用するには、要介護・要支援状態にあるという要介護認定を受ける必要があります。
要介護認定の申請は市区両村の窓口、地域包括支援センター、病院の医療福祉相談室などで行えます。
市区町村の介護保険の担当窓口では、要介護認定の申請受付や書類作成支援を行っています。
また、地域包括支援センターやケアマネジャーの事業所一覧などの情報提供を受けることができます。

2.介護保険を申請する場合の注意点2つ

(1)介護保険申請の前提条件

介護保険を利用する人の住所地で介護サービスを受けることが前提となります。
そのため、介護サービスを利用するにはその市区町村に住民票があることが前提となります。
ときどき、親の住民票を移動させずに、子どもが親を介護のため呼び寄せることがあります。
その場合、例えば住宅改修など利用したい介護保険サービスが利用できないことがあります。
また、市区町村独自の配食サービスやおむつ助成サービスなど利用できません。
介護保険申請の前に、介護保険サービスを利用する人の住民票がどこにあるのか確認しておきましょう。

(2)介護保険を申請しても利用できない場合がある

①介護保険は年齢によりサービスを利用できるか異なる

65歳以上の第1号被保険者は要介護となった原因を問わずサービスを利用できます。
しかし、40歳~64歳までの第2号被保険者は特定疾病が原因の場合のみ、介護保険のサービスを利用できます。

(特定疾病)16疾病

1.がん(がん末期)
2.関節リウマチ
3.筋萎縮性側索硬化症
4.後縦靱帯骨化症
5.骨折を伴う骨粗鬆症
6.初老期における認知症(アルツハイマー病、脳血管性認知症等)
7.進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病 (パーキンソン病関連疾患)
8.脊髄小脳変性症
9.脊柱管狭窄症
10.早老症(ウェルナー症候群等)
11.多系統萎縮症
12.糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
13.脳血管疾患(脳出血、脳梗塞等)
14.閉塞性動脈硬化症
15.慢性閉塞性肺疾患(肺気腫、慢性気管支炎等)
16.両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症

②要介護認定等基準時間が25分未満

要介護認定等基準時間は、その人の「能力」、「介助の方法」、「(障害や現象の)有無」から統計データに基づき推計された介護に要する時間(介護の手間)を「分」という単位で表示したものです。
要介護認定等基準時間が25分未満の場合、非該当と認定されます。
非該当の場合、介護保険サービスは利用できません。
この場合、地域独自のサービスや、「新総合事業」の介護予防サービス、自費サービスを利用することになります。

3.介護保険申請後のサービス利用までの流れ

(1)要介護・要支援認定の申請

市区町村の介護保険窓口に要介護・要支援認定の申請をします。
地域包括支援センターや居宅介護支援事業者(ケアマネジャー)などに代行してもらうこともできます。
申請には申請書の他に、介護保険被保険者証(第2号被保険者は健康保険証)、主治医の連絡先が分かるものが必要です。

(2)要介護認定調査

申請が終わると、認定調査員が自宅や入院中であれば病室を訪問し、本人の心身状況や日常生活の状態、住まいの環境などを調査します。

(3)要介護認定通知書

要介護認定の結果は、要支援1~要介護5の7段階で通知されます。

(4)ケアプランの作成

要介護認定の結果がでたら、ケアマネジャーと相談してケアプランを作成します。

(5)介護サービスの利用開始

ケアプランに基づいて、介護事業者と契約し、介護サービスの利用が開始します。

 

①要介護申請をする ※必要な物 要介護認定申請書 介護保険証又は健康保険証

②要介護認定調査を受ける

③要介護認定通知が届く ※申請から原則30日以内

④ケアマネジャーとケアプランを作成

⑤介護保険サービス利用開始

4.(介護保険申請)要介護度と状態の目安

要介護度と状態の目安は以下のとおりです。

(介護保険の申請)要介護度と状態のめやす

※要介護認定等基準時間は、その人の「能力」、「介助の方法」、「(障害や現象の)有無」から統計データに基づき推計された介護に要する時間(介護の手間)を「分」という単位で表示したものです。

要介護度 要介護認定等基準時間 状態のめやす
要支援1 25 分以上32 分未満 身の回りのことや日常生活は基本的に自分でできるが、要介護状態を予防するために一部支援が必要
要支援2 32 分以上50 分未満 立ち上がりや歩行が不安定で、要介護状態を軽減し、悪化を防止するために日常生活の一部に支援が必要
要介護1 32 分以上50 分未満 立ち上がりや歩行が不安定で、排せつ、入浴などに一部、介助が必要。ひとりで外出するのが難しい
要介護2 50 分以上70 分未満 立ち上がりや歩行などが自力で困難なことが多く、起き上がりが困難。排せつや入浴などに介助が必要
要介護3 70 分以上90 分未満 起き上がりや寝返りが自分でできないことも多く、日常生活全般に介護が必要。特養への入所が可能となる
要介護4 90 分以上110 分未満 寝たきりではないが、自分でできないことがさらに増え、介護なしに日常生活を送るのが難しい
要介護5 110 分以上 ほぼ終日、ベッドで寝たり起きたりの状態。日常生活全般にわたり、全面的に介護が必要

5.介護保険を申請する場合の注意点2つのまとめ

介護保険を申請する場合の注意点と申請の流れについて説明してきました。
(注意点)
・介護保険申請の前提は住民票が申請する市区町村にあること
・介護保険を申請しても年齢や非該当と認定されることにより利用できない場合がある
・注意点に留意して介護保険を申請しましょう。

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