在宅介護するときの住宅の準備はどうすればいいの?
入院していた親が退院することになり、
高齢者施設を探したがなかなかみつからないため、
親を急に在宅介護するという人もいるでしょう。
そのようなときに、
退院までにどのような準備が必要か検討してみましょう。
在宅介護でどんな準備が必要か確認する
親を在宅介護しなければならなくなったとき、
まずどのような準備が必要か確認から始めましょう。
部屋と廊下との段差や部屋とトイレの段差など、
親が退院して帰宅する前にチェックしてみましょう。
元気な子どもには気にもならない段差が、
高齢の親には足が引っかかって転倒の原因になることもあります。
私の祖父の場合、
和室の畳の畳縁に足のつま先が引っかかって転倒したことがあります。
高齢で体が弱っている場合、
ほんの少しの段差でも、
本人にとってはつまづくきっかけになってしまいます。
廊下と部屋のほんの数センチの段差が、
足を持ち上げるのが難しい高齢者のとっては、
大きな段差に感じるようです。
高齢の親が立てた家が昭和50年代以前に建築された者の場合、
いまだ和式便器ということも少なくありません。
足腰の弱った高齢の親にとって、
しゃがんで用を足すのは重労働です。
そこで、
親を在宅で介護する準備として、
和式便器を洋式便器への取り換えを検討しましょう。
在宅介護する準備としてリフォームする
介護保険を利用してリフォームする
親の在宅介護のための準備としてリフォームする場合、
費用もかかります。
親を在宅介護する準備として、
和式便器を洋式便器へ取り換えするときも
数万円はかかります。
廊下と部屋の段差のリフォーム1箇所に数万円。
積み上げるとかなりの額になります。
そこで、利用したいのが、介護保険です。
要介護度に関係なく工事代金の上限20万円まで、
住宅改修費のうち、介護保険の自己負担割合分を引いた額が支給されます。
介護保険を使ってのリフォームの注意点
親を在宅介護する準備のためのリフォームに介護保険を利用する場合、
注意点があります。
それは、事前に申請しないと介護保険でリフォーム代の支給はしてもらえないということです。
着工後に申請しても介護保険の対象とはなりません。
そこで、ケアマネージャーや地域包括支援センターへ
リフォーム着工前に必ず相談に行きましょう。
介護保険でリフォームできる住宅は、
介護保険証に記載されている住民票の住所です。
介護保険を使ってリフォームできる回数
親を在宅介護する準備として介護保険を使ってリフォームできるのは、
上限20万円までです。
そこで、
1回で使い切らずに、
たとえば、
段差解消のために3万円、手すりに3万円、トイレ交換に5万円
というように分割して利用することができます。
介護保険を使ってリフォームする場合の自己負担
親を在宅介護する準備として介護保険を使ってリフォームした場合、
自己負担額はいくらになるのでしょうか?
たとえば、自己負担割合が1割で30万円かかった場合を考えてみます。
当然、20万円を超える額10万円は全額自己負担です。
20万円のうち、介護保険の自己負担割合が1割なので、
2万円は自己負担となります。
結論として、30万円の工事をした場合、
12万円が自己負担となります。
在宅介護するときの住宅の準備はどうすればいいの?まとめ
①親を在宅介護する準備として、親の住宅をよく確認する。
②リフォームが必要であれば、介護保険の利用を考える。
③介護保険を利用するためには事前にケアマネージャーか地域包括支援センターへ相談する。
子どもが親の在宅介護をすると決心したら、
できるだけ親に負担がかからないように介護したいと考えるものです。
そのためには、
親が退院するまでに、
親の住宅をよく確認しましょう。
段差やトイレ、滑りやすくないかなど、
確認し、
必要なら改修(リフォーム)を考えましょう。
親の在宅介護のためのリフォームならば、
介護保険の利用を検討しましょう。
ケアマネージャーや地域包括支援センターでは、
たくさんのリフォームを今までに取り扱っています。
どのようにすればいいのか、
きいてみましょう。
どなたも親切に教えてくれますよ。
一般社団法人マイライフ協会
代表理事 児玉浩子