親の介護で介護に協力してくれない親戚が口を出してきたら?

親を介護していると、
介護にまったく協力してくれない親戚が、
いろいろ口を出してくることがあります。
 
そのようなときに、
どのように対処すればいいのでしょうか?
 

介護に協力してくれない兄弟姉妹が口を出してきたら?

 
 
親の介護なのに全く協力してくれない
兄弟姉妹がいます。
 
親は介護してくれる子どもの愚痴を、
介護に全く協力してくれない別の子どもに、
子どもが訪れたときや、
電話で話すことがあります。
 
人間は不思議なもので、
身近で世話してくれる子どもに感謝する人もいれば、
身近に接しているので遠慮はいらないとばかりに、
他の子どもにこまごまと介護してくれる子どもの悪口を言う人もいます。
 
せっかく介護して親に尽くしているのに、
親が自分の悪口を他の子どもに話していると、
介護している子どもはやるせない気持ちになるのではないでしょうか。
 
 
「お姉ちゃん、お母さんが、お姉ちゃんに冷たくされるって泣いてたよ。
もう少し優しくしてあげてよ。」
 
「お姉ちゃん、お母さんが、お姉ちゃんたちはおいしいもの食べているのに、
お母さんには残り物しか出してくれないって泣いてたよ。
お母さんにも同じもの出してあげてよ。」
 
など、介護している親から、
普段通り接しているにもかかわらず、
冷たいといわれたり、
介護している親の身体の状況に合わせて
食事を出しているにもかかわらず、
きちんと食事を出していないように愚痴られたりします。
 
それを聞いた全く介護に協力しない兄弟姉妹から、
介護について口だけで介入されると、
介護している子どもは、
つらくなってしまいます。
 
自分のことを母親が悪口いっていたということで、
介護する親に対して感情的に怒りを覚えることでしょう。
 
また、
親の介護なのに全く手伝うことなく、
「口だけ介護 」の兄弟姉妹に対して、
感情的に怒りを覚えることでしょう。
 
そのようなときには、
どうすればいいのでしょうか。
 

親の性格だと悟ってあきらめる

 
介護してもらっている親の中には、
子どもに介護してもらっていることを感謝する人もいます。
 
「いつもこの子に世話になって、ありがたい」
 
など、
介護してくれる子どもへの感謝の言葉を周囲に伝える人もいます。
 
それに対して、
「いつもこの子は、私の口に合わない食事を出す」
「いつもこの子は、私にやさしい言葉をかけてくれない」
「いつもこの子は、私をほっておいて、どこかへ出かけてしまう」
など、
きちんと介護しているにも関わらず、
文句ばかり言う親もいます。
そんな親の性格を知っていて、
他の兄弟姉妹は、
親の介護に全く協力してくれないのかもしれません。
 
そんなときは、
自分の親の性格はこんなものと悟る必要があります。
 
どんなに介護で尽くしても、
親は感謝どころか、
悪口を外部に言いふらすのです。
 
親から感謝の言葉をきくことは不可能です。
 
数十年生きてきた親の性格を変えることは不可能です。
 
そこで、
自分の親の性格はこんなものと悟り、あきらめましょう。
 
あきらめきれないからと、
こだわり続けても報われません。
 
親へ尽くしすぎないことをおすすめします。
 
親の介護をすることはする、
しかし、
ここまでと線引きして、
自分の生活を大切にしてください。
 
 

口だけ介護する兄弟姉妹に介護の協力をお願いする

 
口だけ介護する兄弟姉妹に、
感情的に怒りを覚えることがあるかもしれません。
 
そこで、
怒りに任せて怒ってはいけません。
 
感情的にならずに、冷静に、
自分が親にどんなに介護でつくしているかを語りましょう。
 
その上で、
これ以上の介護は難しいから、
親の介護に口を出すのであれば、
親の介護に協力して欲しいことを伝えましょう。
 
親の介護を手伝ってくれるようになればしめたものです。
 
しかし、
現実には親の介護に
全く協力しない兄弟姉妹からの協力を
引き出すことは難しいものです。
 
たいていは、
口だけ介護をしていた兄弟姉妹は、
何か言えば、介護の協力を頼まれると学習し、
口を出すのをやめます。
 
親の介護に全く協力してくれない兄弟姉妹からの
口だけ介護がなくなるだけで、
ストレスの原因が一つ減ります。
 
 
 

おじやおばなど親の介護に協力してくれない親戚が口を出してきたら?

 
 
おじやおばなど、
親の兄弟姉妹は親の愚痴の聞き役であることが多いです。
 
当然、おじやおばも高齢ですから、
親の介護に協力してもらうことはできないことが多いでしょう。
 
子どもが仕事をして日中家をあけていたりすると、
「仕事と親とどっちが大事なんだ」
など、親のことは子どもが看るべきだという、
昔ながらの感覚で口を出してくることがあります。
 
そのようなことを言われると、
子どもは親の介護をきちんとしていないと周囲から思われていると考えて、
親の介護へのプレッシャーになってしまいます。
 
仕事をやめて親の介護に専念することを選択してしまうかもしれません。
 
しかし、
介護離職しても、
介護と1対1で向き合っても、
精神的、経済的に子どもは追い詰められがちです。
 
そこで、
親の介護に協力してくれない親戚の声は聞き流しましょう。
 
「そうなんだよね、親のそばにずっといてあげたいんだけど、
介護費用もかさむし、働かざるを得ないんだよね」
など、
やんわりと、やり過ごしましょう。
 
今後親の介護はいつまで続くかわかりません。
 
自分が外出している間の急変時などに、
万が一世話にならないともかぎりませんから。
 
 
 

親の介護で介護に協力してくれない親戚が口を出してきたら?まとめ

 
①親自身が介護してくれる子どもの愚痴を他の子どもなどに話すことがある。
②親の介護に協力してくれない口だけ介護の兄弟姉妹には、感情的にならずに対処する。
③親の介護についておじやおばが口を出してきても、聞き流し、やんわりとやり過ごす。
 
 
親の介護に協力してくれない親戚たちから
何かを言われると、
つい感情的になってしまいます。
 
しかし、
一番大事なのは、
親の介護をしている子ども自身の生活です。
 
そこで、
介護に協力してくれず口だけ出してくる親戚には、
感情的にならず、冷静に対処しましょう。
 
聞き流すなど、
鈍感力も大切です。
 
一般社団法人 マイライフ協会
代表理事 児玉浩子