老後の生活は寝たきりでも長生きがいいのか?

一般社団法人マイライフ協会 代表理事
行政書士・ファイナンシャルプランナー(AFP)

[講演情報 9/27 13:00-]
老後準備マスター講座

 

最近では、人生90年時代とも、人生100年時代ともいわれるようになりました。

 

しかし、健康で長生きなのでしょうか?

 

まわりを見渡すと、寝たきりの高齢者がいませんか?

 

わたしの場合は、母が脳梗塞で倒れてから10年以上寝たきりです。

 

老後の生活では、寝たきりでも長生きの方がいいのでしょうか?

 

老後の生活では不健康期間が長い

平均寿命と、健康寿命という言葉をよく聞くようになりました。

 

平均寿命とは、
その年の0歳の赤ちゃんが何歳まで生きられるのかを表したものです。

 

また、
健康寿命も同じく、その年の0歳の赤ちゃんが何歳まで健康で過ごせるのかをあらわしたものです。

 

そのため、
その年の高齢者が実際にいくつまで生きられるのか、健康で過ごせるのかを表したものではありません。

 

しかし、
老後に健康で過ごせなくなる期間があることを知る上では、参考になります。

 

2018年3月9日の厚生労働省の発表では、
2016年の男女ともに健康寿命がのびたそうです。

 

今までの説明でお分かりのように、これは、あくまで2016年に生まれた0歳の赤ちゃんの健康寿命が延びたということです。

 

ですが、重要なことは、
平均寿命と健康寿命に差があるということです。

 

平均寿命と健康寿命の差は、介護などが必要となる期間です。

 

この期間は男性8.84年、女性12.35年とのことです。

 

この間、寝たきりでも長生きしたほうがいいのでしょうか?

老後の医療は延命治療が中心に

日本の医療では、
終末期になっても胃ろうや点滴などあらゆる処置を施して、できる限り延命をはかることが今まで多かったようです。

 

私の祖母も末期がんでしたが、亡くなるまで、たくさんの点滴のチューブにつながれていました。

 

その様子は、非常に苦しそうでした。

 

誰の目からみても、そう遠くない将来に亡くなることは想定できました。

 

それでも延命治療が必要なのか、疑問に感じることもありました。

 

では、
延命治療が不要であると考えているとしたら、どのような対策がとれるのでしょうか。

老後の生活で延命治療を望まない場合に取れる方法

延命治療を望まないのであれば、事前に意思表示が必要となります。

 

その方法を2つお伝えします。

尊厳死宣言公正証書

延命治療を望まないのであれば、事前に意思表示が必要です。

 

その意思表示を公正証書にしたものが尊厳死宣言公正証書です。

 

公正証書なので、公証役場で作成します。

 

費用はかかりますが、きちんと書面にしてもらえます。

 

尊厳死宣言公正証書を入院時に医師などに提示することによって、延命治療が不要であるということの意思表示となります。

 

終活のいっかんとして、尊厳死宣言公正証書を作成するのはいかがでしょうか。

 

尊厳死宣言公正証書は、尊厳死を望む旨を提示するもので、

 

具体的な医療行為への指示ではありません。

 

もし、
具体的な医療行為に対し、希望を書きたいのであれば、公正証書ではありませんが、次の方法があります。

 医療行為に対する事前指示書

・胃ろうは不要である
・点滴はお願いしたい

などの具体的な医療行為について、事前に書類にしておくのが、医療行為に対する事前指示書です。

 

公正証書ではないので、費用はかかりません。

 

また、いろいろな書式があります。

 

事前指示書として書面にする場合もあれば、エンディングノートの一節として作成する場合もあります。

 

終末期に想定される医療行為について、事前に希望を記載できます。

 

医療行為に対する事前指示書を入院時に医師などに伝えることによって、希望の医療行為のみを受けることができます。

 

終活の一環として、医療行為に対する事前指示書を作成しておくことをおすすめします。

なぜ尊厳死宣言公正証書や事前指示書が必要なの?

もし、
尊厳死宣言公正証書や事前指示書がなかった場合、どのようになるのでしょうか?

 

医師など医療従事者は、できる限りの延命治療を行います。

 

もし、
途中で医療行為をやめた場合に、家族から裁判所へ訴えられるかもしれないからです。

 

高齢で、回復の見込みがなく、多少の延命効果しかないとしても、医療行為を中止した場合、家族から、治療を中断したから親が死亡したのだと、訴えられるかもしれないのです。

 

そのため、
医師など医療従事者は、回復の見込みがなくても、高齢者の医療行為を、高齢者が亡くなるまでやめることができないのです。

 

ですが、
尊厳死宣言公正証書や事前指示書があれば、本人の意思によって、医療行為をやめることができるのです。

 

延命治療を望まないのであれば、尊厳死宣言公正証書や事前指示書を作成し、医師に提示する必要があるのです。

老後の生活は寝たきりでも長生きがいいのか?まとめ

①平均寿命と健康寿命の差は介護などが必要な期間。
②寝たきりでも長生きがいいのか、自分の意思をはっきりさせておく。
③延命治療を望まないのであれば、尊厳死宣言公正証書か事前指示書を作成しておく。

 

寝たきりでも長生きがいいのかどうかは、それぞれの個人の価値観によります。

 

そこで、
寝たきりでも長生きがいいのかどうか、自分の意思をはっきりさせておきましょう。

 

延命治療を望まないのであれば、終活のいっかんとして尊厳死宣言公正証書が事前指示書を作成しておきましょう。

 

せっかく尊厳死宣言公正証書や事前指示書を作成しても、終末期には、自分で医師に提示できない可能性があります。

 

作成後は、自分が入院した時に、自分に代わって医師などに提示してくれる人を確保しておきましょう。

 

一般社団法人マイライフ協会

代表理事 児玉浩子

 

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